今日のリスクはどこから来ているか
石油備蓄の低水準と中東海運リスクが引き続き主因で、卸電力価格のストレスも加わっています。
週内リスクが「警戒」に戻る、石油在庫の薄さはなお重し
緊急水準にあった今後7日間のリスク評価が落ち着き、スコアは10ポイント下がって48になりました。これで現在の危機度と同じ「警戒」ゾーンに収まり、ここ数日続いていた先行きの張り詰めた空気はいったん緩んでいます。北海道エリアでは今夜も広域予備率3.2%まで下がる予想が残りますが、先週の最悪期と比べると需給の逼迫感はやや和らいでいます。
一方で、日本のエネルギー供給を根底で支える余力は乏しいままです。国家石油備蓄は3,067万キロリットルにとどまり、中東依存度の高さを踏まえると安心できる水準ではありません。ホルムズ海峡周辺では依然として海運警戒が発令され、攻撃が散発する状況に変わりはなく、原油の安定調達に影を落とし続けています。
構造的な脆弱性は緊急レベルを保っており、足元の落ち着きで見落としてはいけないのが国内バッファの薄さです。今後の焦点は、夏場の電力需要の伸びと中東航路の緊張がどこまで再燃するかです。経済産業省の中東情勢ポータルも稼働中で、政策対応の枠組みは整っているものの、備蓄の積み増しには至っておらず、地政学上の衝撃に弱い構造は変わっていません。