スコアと指標の読み方
基本思想
このサイトの危機度スコアは、公開情報のみに基づき、日本のエネルギー安全保障の現在地を 0〜100 の数値で示すものです。投資助言や政策提言ではなく、状況の可視化と判断材料の提供を目的としています。
スコアは以下の設計原則に基づいています。
- 公開可能な一次情報のみを使用
- スコアが上がった理由を、利用者が追える形で表示する
- スコアは公開情報と事前に定めた計算ルールから作り、説明文とは分けて扱う
- 根拠が弱い点や断定できない点は、そのまま分かるように表示する
スコアと見通しの読み方
0〜100 のスコアは、足元の状態、中東・石油・LNGの供給ストレス、構造的な弱さ、取得根拠の信頼度に分けて読みます。 今後の電力需給は別の総合スコアにせず、公式予報の最低予備率と対象日時・地域を直接表示します。
7日間電力需給見通し
公開対象である OCCTO の週間広域予備率を使い、対象期間内で最も低い予備率と、その対象日時・地域を表示します。 OCCTO の直接見通しを取得できない場合は、別ソースや現在危機度の点数で穴埋めしません。 予報値であり、公式の注意報・警報や危機の発生確率ではありません。
- OCCTO の7日見通し内最低広域予備率
- 予報の対象日時・地域と取得範囲
現在危機度
足元の供給、価格、電力需給、海運・政策リスクを合わせた総合スコアです。短期の警戒材料が重なるほど上がります。
- 燃料価格や在庫の変化
- 電力需給の厳しさ
- 海運・政策イベント
中東・石油・LNG供給ストレス
中東の海上輸送、石油・LNG輸出、国際在庫、燃料市場の緊張をまとめた補助スコアです。更新頻度の異なる情報を、それぞれ最後に確認できた対象日のまま組み合わせるため、今日この時点の実況値ではありません。
- ホルムズ海峡とヤンブー港の船舶動向
- 中東の石油製品・カタールLNG輸出
- 国際在庫と燃料市場の価格差
構造脆弱性
短期ニュースとは別に残る弱さを見る補助スコアです。輸入依存・調達先の集中、公式の石油備蓄日数、電源構成や物理的な代替余力のような、急には変わりにくい条件を見ます。月次の石油備蓄低下を7日間電力需給見通しへ混ぜません。
- 輸入依存や調達先の集中
- 公式の石油備蓄日数
- 電源構成・燃料転換などの物理的柔軟性
取得信頼度
表示に使うデータソースをどの程度安定して使えているかを、重要度を加味して見る補助スコアです。正常取得件数の割合そのものではありません。
- 重要な情報源の更新状況
- 取得失敗や遅延の有無
- 当日の取得カバレッジ
代替調達の読み方
中東の供給・輸送が厳しいことと、日本に既存の非中東調達や在庫があることは分けて確認します。 そのうえで両者の関係を自然文で説明しますが、代替調達の材料があっても中東ストレスの点数は下げません。
- 輸入実績: 中東以外、米国、豪州、北米から実際に届いた数量比率を見ます。未契約の追加余力ではありません
- 契約と国内余力: LNG契約の柔軟性、石油備蓄、発電用・ガス事業用LNG在庫を、それぞれ別の範囲として見ます
- 供給国と経路: 米国・豪州のLNG輸出実績やパナマ運河の通航量を参考にします。設備余力、日本向け実航路、運河の空き容量とは読み替えません
主要指標の読み方
主要指標は、同じ数値でも「いまの値」なのか「当日の最も厳しい値」なのか「今後の見通し」なのかで意味が変わります。 表では、値そのものだけでなく、対象期間や対象時点も合わせて確認してください。
| 表示 | 意味 | 見るときの注意 |
|---|---|---|
| 現在値 | 足元の状態として扱う値です。 | 対象地域や観測時点が指標ごとに違うため、値だけでなく対象も一緒に見ます。 |
| 当日最低 | 当日内に観測された最低値です。 | 現在時刻の値ではありません。電力予備率のように、低い時点を警戒値として扱う指標で使います。 |
| 7日間電力需給見通し | 今後7日間の電力需給予報から、最も低い予備率とその対象時点を示します。 | 低いほど厳しい見通しです。現在危機度や発生確率、公式警報の発令状況ではありません。 |
| 見通し対象時点 | 特定の将来日時を対象にした見通し値です。 | 現在値として扱わず、対象日時を確認して読みます。 |
| 月次最新 | 月次更新の指標で、その日の表示時点から見て根拠のある最新月の値です。 | 日次変化ではなく、月次で更新される最新観測として読みます。 |
| 構造的な基準 | 短期ショックとは別に、構造的な脆弱性の基準として扱う値です。 | 現在危機度の実況値ではなく、構造脆弱性スコアの文脈で読みます。 |
| イベント状態 | 警戒情報、制度対応、ポータル開設など、数値ではない出来事の状態です。 | 数値観測ではなく状態値です。発生有無や警戒レベルの文脈で読みます。 |
| 代理指標 | 直接観測できない状態を補うための代理的な値です。 | 中心的な根拠ではなく、補助情報として読みます。 |
| 種類を確認中 | 値の使い方をまだ確定できない指標です。 | 断定的な説明や主要根拠化を避け、表示上も未確定として扱います。 |
0〜100点スコアの状態ラベル
次の区分は 0〜100 点で表示するスコアだけに適用します。 7日間電力需給見通しの予備率には適用しません。
| 範囲 | ラベル |
|---|---|
| 0〜24 | 平常 |
| 25〜39 | 注意 |
| 40〜54 | 警戒 |
| 55〜74 | 緊急 |
| 75〜100 | 危機 |
各スコア・見通しが動くとき
現在危機度は足元の観測、中東・石油・LNGの総合ストレスは入手できた各指標の最新値、7日間電力需給見通しは対象日時が明確な予報、構造脆弱性は月次・長期条件から確認します。 同じ材料を複数の時間軸へ自動的に流用せず、スコアと予報値の役割を分けます。
- 現在危機度: 当日の電力余力、足元の価格・供給、海運・政策イベントが悪化する
- 中東・石油・LNGの総合ストレス: 海上輸送、輸出、在庫、燃料市場の最新観測が総合的に悪化する
- 7日間電力需給見通し: OCCTO の直接予報で、対象期間内の最低予備率が低下する
- 構造脆弱性: 輸入依存や月次の石油備蓄・在庫日数など、長期バッファが弱まる
- 情報源の欠損は危機度を加点せず、信頼度と更新状態を下げる
欠損時の扱い
- 対象期間の直接見通しが欠けている場合は「直接見通し未取得」と表示し、現在危機度、月次値、古い見通し、未校正の代理指標で予備率を穴埋めしません
- 当日から6日先までの7日分がそろわない場合は利用可能とせず、「直接見通し未取得」と表示します
- 最後に確認できた値を参考表示する場合も、期限切れであることを明示し、現在の算定根拠には数えません
- 重要な情報が取得できない場合は、危機度を推測で上げず、信頼度と更新状態を下げて表示します