今日のリスクはどこから来ているか
国家備蓄の低迷と中東海運リスクの継続が、現在の警戒水準を支えています。
先行きリスクが緊急圏を脱出、だが中東依存と備蓄の薄さは依然重し
5月30日、今後7日間のエネルギー危機リスクを示す指標は53へと前日から10ポイント低下し、数日間続いた緊急域を抜けて警戒域に戻りました。東北エリアでは6月1日夕方に広域予備率が7.6%まで下がる時間帯が残りますが、前日まで高温の見込みで頻発していた夕方ピークの余力低下は大きく緩和しています。一方で、日本の原油調達の9割以上を中東に頼る構造は変わらず、国内の備蓄や物流のひっ迫度を総合した構造的な脆弱性の評価は70と、依然緊急圏にとどまっています。
今回の改善は、週内の気温や需要の見通しが落ち着き、東北を中心とした地域的な供給余力の逼迫が解消されたことが主因です。しかし、国家石油備蓄は4,102万キロリットルと低く、発電用LNG在庫も195万トンと前年同期を15.9%下回る水準です。紅海やオマーン湾ではUKMTOとMARADの航行警戒が続き、IMOもホルムズ海峡のリスクを改めて指摘しています。資源エネルギー庁の中東情勢対応ポータルが稼働を続けるなか、国際的な備蓄放出の動きはあるものの、国内バッファの回復にはなお時間がかかる見通しです。