今日のリスクはどこから来ているか
石油備蓄と発電用LNG在庫がともに低水準であり、中東海運の警戒が続いているため、国内バッファと供給経路の両面でリスクが高まっています。
電力需給の緊迫一服、しかし備蓄減と中東警戒が先行きリスクを支える
5月29日、国内の電力需給はここ数日の緊張が和らぎ、東北エリアで懸念されていた夕方の広域予備率は9.6%まで改善しました。その結果、エネルギー危機の現在値を示す指標は警戒域の44へと後退し、前日の48から一段落ち着いた水準になっています。限られた時間帯の余力低下が解消された格好で、目先の安心材料といえます。
しかし、先行き7日間のリスクは63の緊急圏から動いていません。発電用LNG在庫は195万トンと前年同期を15.9%下回り、石油の国家備蓄も4,102万キロリットルと手薄です。さらに、紅海やホルムズ海峡ではUKMTOやMARADによる海運警戒が続いており、原油の安定確保を難しくする構造は変わっていません。燃料基盤のぜい弱さを背景に、週内の悪化余地は依然として大きいと見ておく必要があります。