今日のリスクはどこから来ているか

原油高と中東海運リスクが最大の寄与要因で、石油備蓄の低水準と燃料価格の高止まり、政府ポータルの稼働が続いています。

2026-05-12 06:40 JST
2026-05-12のエネルギーリスク見取り図。現在は警戒40、今後7日間は警戒50、構造的な弱さは緊急72。主な要因は原油市況ストレス、中東海運リスク、石油バッファ低下です。
更新 2026-05-12 06:40 JST 警戒 40

原油高騰と海運リスク長期化、北海道で電力需給逼迫の見通し

日本のエネルギー情勢は、国際原油価格の高騰と中東海域の緊張により、総合的な危機度が「警戒」レベルで推移しています。構成指標のうち、原油の中東依存や備蓄水準の低さを背景とする構造脆弱性は「緊急」に位置しており、外部ショックに対する国内の受け皿の弱さが改めて浮き彫りとなっています。家計に直結する灯油やLPガスといった燃料価格も高い状態が続いています。

そうした中、今週の注目材料は電力需給の先行きです。北海道エリアでは、5月15日夕方の広域予備率がマイナス1.8%まで落ち込む見通しで、全国合計でも供給力109.1ギガワットに対し需要は94.1ギガワットと、地域的な逼迫懸念が強まっています。同時に、中東の主要航路に対しては各国機関が高い警戒水準を維持しており、物流混乱が長期化するリスクも払拭されていません。

国家備蓄は4,111万キロリットル、民間を含む石油備蓄合計は6,862万キロリットルと、近年の水準としては心もとない状況です。経済産業省が中東情勢対応の公式情報ポータルを開設していることも、政府の危機認識の高さをうかがわせます。IEA加盟国による協調備蓄放出が既に行われたものの、Brent原油価格は90日平均を34%上回る118.3ドルと高止まりしており、週内の状況悪化に警戒が必要です。